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三枝 幹雄; 木村 晴行; 草間 義紀; Kramer, G. J.*; 小関 隆久; 森山 伸一; 及川 聡洋; 閨谷 譲; 近藤 貴
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(9), p.1647 - 1659, 1998/00
被引用回数:35 パーセンタイル:71.98(Physics, Fluids & Plasmas)国際熱核融合実験炉(ITER)と同様な低qプラズマ配位におけるトロイダルアルフベン固有モード(TAEモード)の研究を行った。本研究では、JT-60UでのICRF加熱実験にてTAEモードの励起に必要な高速イオン(軽水素イオン)を発生させ、高周波電力、線平均電子密度、内部インダクタンスを変化させることにより、様々なTAEモードを観測し、TAEモードの発生機構を系統的に解明することができた。実験で観測された4種類のモードは、低内部インダクタンスで大電力高周波加熱時に発生する低シアモード、q=1面外に発生する通常のTAEモード、q=1面内に発生する竜巻上の周波数スペクトルを有するモード(トルネードモード)、高周波密度時にのみq=1面内に発生するトロイダル両方向に伝播するTAEモード(世界で初めて観測)であり、トルネードモードに関しては、プラズマの内部エネルギー、中心付近の電子温度の減少、特に3MeVの軽水素イオン数の著しい減少が観測された。これによりITERのような低q配位では、トルネードモードにより著しい高速イオンの閉じこめ劣化が発生する可能性があることが分かった。